男性の大半は、仕事や学校の都合でヒゲを剃らなければいけません。
それと同時に、ヒゲ剃り後の肌荒れに悩んでいる方も多いのではないでしょうか!

通称「カミソリ負け」と言います
私もヒゲが濃い方なので、頻繁に剃らないといけません。
もともと肌が弱い方なので、カミソリ負けしやすい体質なのはたしかです。

でも、私は肌荒れすることがありません☆
どうして肌が弱いのに、カミソリ負けしないのか!?

それは、理美容師歴20年余で培った、正しいヒゲ剃りルーティンを知っているからです。
というわけで、今回は「カミソリ負けしないヒゲ剃り方法」について解説します。
この記事を読めば、今までのヒゲの剃り方が違っていたことに気づき、今後肌荒れしにくいヒゲ剃りができるようになります☆
基本的にやることは3つ!
- 正しいヒゲの剃り方
- ヒゲ剃り道具のケア
- 肌のアフターケア

とくに大事なのは、ヒゲを剃る際肌をしっかりはらせることです!
カミソリ負けする原因

ヒゲを剃ると、どうしてカミソリ負けして肌が荒れるのか?
理由は、下記になります。
- 角質層の損傷
- 細菌の侵入
- 肌が薄くなる
- 保護機能が失われる
すべては、ヒゲと一緒に皮膚を傷つけていることが原因なんです!
角質層の損傷

カミソリでヒゲを剃るとき、深剃りしようと刃を強く押しあてていませんか?

刃を強くあてると、ヒゲだけでなく肌の表面まで一緒に削ぎ取ってしまうことになります
肌の表面、つまり角質層と呼ばれる健康な肌をえぐり取ってしまうため、肌トラブルを起こしてしまうというわけです。
細菌の侵入

肌の表面には、常在菌と呼ばれる菌が存在します。
この菌は皮膚のバリア機能を高める、とても重要な役割をしています!

外部からの菌の侵入を防いでくれるんです
間違ったヒゲの剃り方によって皮膚(角質層)をはいでしまうと、大事な常在菌まで一緒に取り除かれてしまいます。
結果、バリア機能を果たせなくなった場所から菌が侵入してしまい、炎症などが起きるというわけです。
肌が薄くなる

頻繁にヒゲ剃りをすると、肌の表面が次第に薄くなります。

角質層が回復する暇がなくなるからです
細菌の侵入や外部の刺激を受けやすくなり、肌トラブルが起きてしまうというわけです。
保護機能が失われる

肌の表面にある常在菌は、通常であれば汗や皮脂を餌に、グリセリンを生成します。
グリセリンが保湿剤の代わりになり、乾燥や外部刺激から肌を守ってくれます☆
ヒゲ剃りを正しくできないと、細菌の侵入を防げないばかりでなく、常在菌による保護機能も失われてしまうということも一緒に覚えておきましょう。
ヒゲ剃りから肌を守るためにすべきこと 3選

ヒゲが生えてくる以上、必ずヒゲ剃りはしなければいけません。

生やしっぱなしにできる人なら、問題はありませんが
肌トラブルを起こさないためにも、正しいヒゲ剃りの知識を身につけましょう!
ポイントはこちら↓
- 正しいヒゲの剃り方
- 肌のアフターケア
- ヒゲ剃り道具のケア

この3つさえきちんと理解できれば、肌トラブルつまり、カミソリ負けを防ぐことができます
正しいヒゲの剃り方

「ヒゲの正しい剃り方」を、理美容師歴20年余の私が解説します。
まずは、理容室でのシェービングの流れを理解してください。
- シェービングソープをつけ、蒸しタオルで蒸す
- 拭きとって、もう一度シェービングソープを塗布
- 毛流れに沿って順剃り
- お湯をつけながら逆剃り(深剃り)
- 蒸しタオルで綺麗に拭く
1. シェービングソープをつけ蒸しタオルで蒸す

この過程では、肌の汚れ落としと、ヒゲの軟化が目的です。
余分な皮脂や汚れを浮き上がらせ、肌をきれいにします。
ヒゲ剃り後の化粧水や乳液が、しっかり浸透する状態になります。
また、蒸しタオルで蒸すことで、ヒゲに水分が加えられ柔らかくなる効果もあります!

ヒゲをしっかり軟化すれば、痛みの少ないシェービングが可能になります☆
ここでしっかりヒゲを蒸すことが重要です♪
2. 拭きとってもう一度シェービングソープを付ける

蒸しタオルで十分蒸したら、一度きれいに拭きとります。

浮いてきた汚れも、一緒に拭き取ります
その後、ヒゲを剃るため、もう一度シェービングソープを付けます☆
シェービングソープは、カミソリの運行がスムーズになる他に、肌を傷つけない効果があります。
3. 毛流れに沿って順剃り

髪の毛と同じように、ヒゲにもそれぞれ生えている向きがあります。
まずは、ヒゲの流れと一緒の向きで剃っていきます。

これを、順剃りと言います
初めから毛の向きに逆らって剃ると、抵抗が強く出血したり痛みを感じることになります。
4. お湯をつけながら逆剃り(深剃り)

きれいに順剃りが終わったら、今度は深剃りをします。

肌の弱い人は、深剃りをせずに順剃りのみで終わらせてもOKです
シェービングソープもなくなった状態なので、今度はお湯をつけながらヒゲを剃ります。
時間が立つにつれ肌が乾燥しヒゲも硬くなるので、適度に水分を保つ必要があります!
5. 蒸しタオルで綺麗に拭く

ひと通りきれいに剃り終わったら、最後に拭きとって終了になります。

ここまでが大まかな理容室のシェービングになります
すべての工程に、きちんと意味があるのをわかって頂けたはずです。
この流れでヒゲを剃れば、理容師の腕も合わせて、肌へのダメージを最小限に抑えることができるというわけです♪
家でできるヒゲの剃り方
ご家庭で同じように剃るための方法を、解説します。

「お風呂で剃る場合」と「洗面所で剃る場合」の2パターンを紹介します
基本的な流れは、ほぼ一緒です!
- 洗顔料で顔を洗う
- 蒸しタオルでヒゲを蒸す
- シェービングソープを付ける
- 毛流れに沿って剃る(順剃り)
- お湯をつけながら逆剃り(深剃り)
- 顔をきれいに洗う
1. 洗顔料で顔を洗う

お風呂でも洗面所でも、まずは顔の汚れ落としから始めましょう。
プロが使用するシェービングソープを使うことは難しいので、市販の洗顔料で代用します。

洗顔料を使えば、きれいに汚れを落とすことができます
このとき、肌を強くこすらずなるべく優しく洗顔してください。
洗顔による肌ダメージを、最小限に抑えることができます!
2. 蒸しタオルでヒゲを蒸す

洗顔しただけでは、ヒゲの軟化は不十分です。
今度は、蒸しタオルでヒゲを温めより軟化を促します。

電子レンジで温めるときは、ビニール袋に入れると水分が飛びません
シェービングソープはとくにつけなくても大丈夫なので、そのままヒゲを温めます☆
3. シェービングソープを付ける

十分温め終わったら、ここでシェービングソープを付けましょう!

なるべく肌に負担をかけないためにも、このタイミングがベストです☆
4. 毛流れに沿って剃る(順剃り)

まずは、毛流れに沿って軽く剃ります。

ヒゲも生えている向きがあるので、その通りに剃りましょう!
引き手をして肌を突っ張れば、カミソリを置く程度の力で剃ることができます☆
※ここがヒゲ剃りで一番重要なポイントです!
「カミソリは優しくあてるように剃ってください」とよく言われます。
でも、引き手をしないで優しく剃っても、カミソリ負けはするんです!
空気がぬけたぶよぶよの風船を、カミソリで優しく剃ってみてください。
いくら優しく剃ったところで、きれいに剃れないうえにカミソリが軽くバウンドするはずです。
バウンドの反動で、風船は傷つき破裂します。
肌も同じです。
シワシワの肌を優しく剃ったところで、傷つくことは目に見えてわかるんです。
なので、ぜひ覚えておいてください。
カミソリ負けを防ぐためには、引き手で肌を張らせることがとても重要なんです。


肌がピンと張ったら、力を入れず優しくカミソリの刃をあてましょう!
肌を深く傷つけることなく、順剃りを終えることができます♪
5. お湯をつけながら逆剃り(深剃り)

順ぞりが終わったら、今度は逆剃りをします。

肌が弱い方は無理に深剃りせず、順剃りのみで終わらせましょう
深剃りのポイント
- 引き手で毛を起こしながら剃る
- 毛に対して斜めから剃る意識で!
深剃りでも、重要なのは引き手になります。
肌を突っ張らせるのはもちろんのこと、今度は毛を起こすという意味合いもあります。
順剃りをしたヒゲは、上からなでればツルツルですが、下からなでるとザラザラします。

そのザラザラを剃るために、毛を起こす必要があるんです
ヒゲを起こせば、カミソリとヒゲの当たる角度が緩くなるので、抵抗を減らすことができます。

肌は強く引っぱっても痛くはないので、できる限り引き手を効かせてヒゲを剃りましょう!
深剃りをすると、ヒリヒリしたり血が出ることがあります。
それは、肌とヒゲに大きな負担がかかっている証拠です。

原因の一つが、剃る角度なんです
ヒゲに対して直角にカミソリを入れると、抵抗が強くなります。
肌を傷つけたり、血がふき出る可能性があります。

それを防ぐためにも、深剃りをする際には少し斜めから剃ることが重要になります。

抵抗の少ない角度から剃り始めれば、無駄に力を入れなくても深剃りをすることができます☆

引き手がしっかりできれば、斜めから剃っても十分きれいになります♪
6. 顔をきれいに洗う

最後に顔をきれいに洗って終了になります。
2. 肌のアフターケア

「男に化粧水や乳液は必要ない!」と思っている方へ。
それは大きな間違いです!

むしろ、男性の方がしっかりスキンケアするべきです
女性は毎日ヒゲを剃りますか?
刃物を肌にあてますか?
毎日肌を傷つけているのに、男性にスキンケア用品は必要ないとは言えません。

極端なことを言えば、洗顔料やシェービングソープをつけるだけでも必要な皮脂や水分は失われるので
たしかに、男性は女性よりも肌は強いかもしれません。
ですが、きちんとスキンケアしなければ、肌荒れをするのは男性も女性も一緒なんです!
ヒゲを剃った後は、しっかり水分や油分を補給しましょう。
※ケアが足りないと、イボができる原因にもなります。
剃りっぱなしでは、肌のヒリツキ、つっぱり、かさつきが起こります。
乾燥した肌を潤わせるために、余分な皮脂分泌が起こります。
ニキビや吹き出物ができてしまう原因になる可能性もあるんです・・・。

そうならないためにも、ヒゲ剃り後のアフターケアが重要というわけです♪
「乳液は、水分が外に逃げないよう蓋をするもの」
このように覚えておきましょう☆
3. ヒゲ剃り道具のケア

ヒゲ剃りが上手にできても、道具のケアをしっかりできなければ、それだけでOUTです。

刃が傷んでいると、肌をデコボコに傷つけてしまう恐れがあります
カミソリを使っているなら、刃は定期的に取り換えましょう。
「まだ剃れるから大丈夫」と、錆びている刃を使ってはいけません!
常に切れるカミソリを使うべきです。
じゃないと、いつまでたってもカミソリ負けは治りません・・・。
「カミソリの替え刃は高いし、すぐ替えるなんてもったいない・・・」と思う方もいるはずです。
下記で、私がおすすめする「安くてきれいに剃れるT字カミソリ」を紹介しています。

替え刃の値段がネックの方は、参考にしてください
カミソリを保管するときは、水気を十分に拭き取って脱衣所に置いておきましょう☆
風呂場は、湿気があるので刃がすぐに錆びてしまいます。

- 肌が前よりヒリヒリする
- ヒゲが剃れない
- 引っかかる感じがする

こういったことを感じたときは、いくら日数がたっていなくても取り換える必要があります!
カミソリの最適な交換時期を知りたい方は、下記を参考にしてください。
捕捉
電気シェーバーの場合、使ったらすぐに中のヒゲを掃除してください。
定期的にオイルをつけて、動作環境を整えておくこともおすすめです。
T字カミソリのように、短期間で刃の交換をするものではないので、日常から手入れをしていれば1年以上は切れ味を保つことができるはずです☆

もちろん、ヒゲの濃さや硬さによって、刃の劣化度合いは変わります
ヒゲ剃りは朝がイイ? 個人的見解

肌は、夜眠っている間に修復されるため、朝起きた時が一番良い状態と言われています。
そのため、「ヒゲ剃りは、朝にやってください!」という方が多くいらっしゃいます。
ですが、私個人としては、ヒゲ剃りはヒゲや肌の軟化が一番重要だと考えています。
じっくりヒゲを柔らかくして、ゆとりをもって剃った方が肌にはいいと思っているんです。
ヒゲを軟化させるのに十分な時間を、忙しい朝に取れる人は果たして何人いるでしょうか?
それができないのであれば、夜に正しい剃り方をした方が肌トラブルは少ないと、私は思います。

カミソリを使って剃る場合は、とくにそう思います
ヒゲと肌を柔らかくしてなめらかに剃る方が、肌荒れはしにくいはずです!
電気シェーバーを使っている方は、出勤途中に車の中で剃ることもあるかもしれません。
いくら朝に剃るのが良いからといって、何もケアしないまま剃れば全く意味はありません・・・。
「朝に剃るのが一番いい」と言うのは、朝十分な時間をかけて正しいヒゲ剃りができる人に限られるということを覚えておきましょう。
電気シェーバーも肌は傷つく

「電気シェーバーを使えば、肌は傷つかない」と思っている方もいるはずです。
それは、大きな間違いです。
確かに、電気シェーバーは直接刃が触れないため、肌へのダメージは少ないです。
だからと言って、深剃りしようと強く押しあてたり何回も同じ場所を剃れば、確実に肌は傷みます。

こすることによる、摩擦が原因です・・・
カサカサ肌になったり、ヒリヒリする可能性があります。
本当に深剃りしたいのであれば、カミソリの方が確実に深剃りできます。
シェーバーにはシェーバーの限界があるので、その辺を理解して使用しましょう。
まとめ
今回は、「カミソリ負けしないヒゲ剃り方法」について解説しました。
肌荒れの主な原因はこちら↓
- 角質層の損傷
- 細菌の侵入
- 肌が薄くなる
- 保護機能が失われる

要は、ヒゲと一緒に肌まで削ってしまうのが原因なんです
それを防ぐためには、どうすればいいのか?
- 正しいヒゲの剃り方
- 肌のアフターケア
- ヒゲ剃り道具のケア
この3つをきちんと理解して、ヒゲを剃ればだいじょうぶです☆
私のお店のお客様にも、肌トラブルに悩んでいる方はたくさんいます。

人それぞれ悩みが違いますが、どれも正しいヒゲ剃りができていないのが原因です(約7割)
あなたが今、ヒゲ剃り後の肌トラブルに悩んでいるのであれば、今回の記事を参考にヒゲ剃りの仕方を少し変えてみてください。
少しずつ肌も整っていくはずです☆
若々しく中年をむかえるためにも、肌をしっかり守りましょう。
肌は、いくら引っぱっても痛くはありません。
張れば張るだけきれいに剃れるので、あなたの限界まで引っ張って剃りましょう☆