「坊主にしたら直毛になった!」「坊主にしたらくせ毛になった・・・」という声をよく耳にします。
本当のところはどうなのか?
理美容師歴20年余の私が、真実をはっきりお伝えします☆
髪のクセが変わることはありません!
「くせ毛を治したい!」と思っていた方、「ツンツン立つ毛をくせ毛にしたい!」と考えていた方もいるはずです。
希望を打ち砕くようで申し訳ないですが、やはり坊主にしたからといって髪質が変わることはないんです。
この記事では、「坊主にしても髪質が変わらない理由」を詳しく解説します。
坊主にしようか迷っていた方は、今後の行動を今一度考えなおす、いい機会にしてください♪

やめてもいいですし、この際思いきって坊主にするのもありです!

2022年11月、アイコンをリニューアルしました
坊主にしても、くせ毛は治らない

結論から先に言うと、坊主にしても髪質が変わることはありません。
髪のクセは、産まれもった髪質と毛穴の形で決まるからです。
こどもの髪質は様々で、直毛の子もいればクルクルの天然パーマのお子もたくさんいます。
いろいろな髪質を坊主にしたことがありますが、結局生えてくるのは今までと同じ髪でした。
お子さまのくるくる髪を心配される親御様もいたので、「どうせなら、ちょっとは期待できるような結果が出てよ」と思ったこともあります。
ですが、いつも結果は同じでした。

このように、こどもの頃にたくさん坊主にしたからといって、髪質が変わることはないんです
くせ毛の原因は髪質と毛穴
くせ毛になるのは、髪の結合の仕方と毛穴の向きが主な原因になります。

少し難しいので、ひとつずつ詳しく解説します
原因1 髪の結合組織が曲がっている
髪のクセは、たんぱく質の結合の仕方によって変わってきます。(シスチン結合)
直毛の場合は、きれいにまっすぐ結合しています。
くせ毛の場合は、ボタンの掛け違いのようにずれて結合しているんです。


このずれ加減で、クセの強さが変わってくるというわけです
これは産まれもった髪質のため、変わることはありません。
もちろん、坊主にしても変わることはないんです。
原因2 毛穴が曲がっている
毛穴が曲がっていると、中で生成された髪の毛も曲がって出てきます。

髪はそのまま成長するため、結果くせ毛になるというわけです
※毛穴の形は遺伝することが多く、親がくせ毛だと子供もくせ毛になりやすいです。
髪が太く成長すると、くせが弱くなる
「坊主にしたら、くせ毛が治った!」という言葉を、たまに耳にします。
これは、坊主にしたから髪質が変わったのではありません。
坊主にしたタイミングが、たまたま髪の成長期と重なっていたからです。
髪は、年齢を重ねるにつれ太く硬く成長します。
体の成長に伴い、髪も強くなるため、多少のくせが伸びることがあるんです。

小さい頃は、髪も柔らかく細いので、くせがでやすい状態なんです!
直毛になったと勘違いするのは、髪の成長期が大きく関係しているというわけです。
髪の成長期とは

髪は、年齢とともに太くなります。
1~2歳程度のお子様の場合、髪の太さは0.02㎜程度です。
このくらい細いと、髪にハリやコシを感じることは難しく、頭皮にぺたんと張り付くような感じになります。

伸びてきてもボリュームはなかなか出ないうえに、クセのある髪はかなりうねってしまうんです
年齢を重ねて、12歳前後になるころには、髪の太さは0.06㎜程度になります。

この時点で、すでに約3倍の太さになっているんです
髪は、ここからまだまだ成長します。
そうすると、どういった現象が起こるのか?
小さいころくせのあった髪は、太くなることで芯ができます。
強くハリのある髪へと成長するため、軽いクセなら伸びてしまうというわけです!

本当のストレートになるのではなくて、くせが弱くなるという表現が正しいです
実際、くせは残っています。
ですが、あたかもストレートになったかのように感じてしまうというわけです。
お店に来たお客様が、ある日こんなことを言っていました。

子供が野球を始めるからボーズにしたら、髪がつんつん立つようになっちゃったんだよ・・・
この前まではくせっ毛でかわいかったのに、ボーズにしなきゃよかったわぁ(泣)
この時のお子さんの学齢を聞いたら、小学3年生でした。
これがいわゆるタイミングというやつです!
坊主にした時期とお子様の髪の成長期が重なり、あたかも髪がストレートになったかのように感じたというわけです。
〈結論〉坊主にしてもくせは変わらないが、年齢と共に弱くなる
坊主にしてもくせが変わることはないですが、年齢と共に弱くなる可能性は大いにあります。

髪が太く成長して、芯ができるからです
ただし、本当のストレートになることはないので、そこは勘違いしないでください。
「坊主にすると髪質が変わるからいやだ!」と敬遠していた方も、安心して坊主にしましょう☆
くせ毛は、ドライヤーやヘアアイロンで伸ばそう
くせ毛を直毛にしたいのであれば、ドライヤーを使って伸ばすか、ヘアアイロンで伸ばすしかありません。

毎日の作業がめんどうな場合は、お店で縮毛矯正をしてもらいましょう
縮毛矯正すれば、半永久的に髪は真っすぐのままになります。
ただし、あとから伸びてくる髪はくせ毛のままなので、うねりが気になり始めたらまたかける必要があります。
>>縮毛矯正にかかる値段から時間まで全てを解説!【理美容師】
シャンプーやヘアオイルである程度伸ばすこともできますが、即効性と持続性に欠けます。
きちんとドライヤーやヘアアイロンで伸ばしたあとに、ヘアオイルなどを使用しましょう♪
>>メンズ必見!ヘアアイロンの便利な使い方を解説 ストレートアイロン編
坊主にしても薄毛や細毛に効果なし?
「髪を太くしたい!」からといって坊主にすることも、実は効果がありません。
髪はあくまで成長するものであり、短くすれば強く太くなるというものではないからです。
しかし、短くすれば頭を洗う時頭皮まできれいに流せるうえに、頭皮マッサージも容易にできます。
髪に栄養が行き届きやすくなる結果、髪の成長を助けてくれる可能性は十分あります!

こういった観点から坊主を希望するのであれば、やる価値はあります♪
バリカンを使ってセルフカットしたい方は、下記できれいな坊主の刈り方を解説しています。
オシャレな坊主頭も、またカッコいいものです!
まとめ
今回は「坊主にしたら髪質が変わるのか?」といった疑問に答えてみました。
私が実際に検証した結果でも、「全く変わらない」という結論です!

坊主もおしゃれな髪型にすることはできるので、やりたい方はどんどんチャレンジしてください☆
髪質は、成長とともに変わってきます。
こども髪質で悩んでいる場合は、少し様子を見てみましょう!

気にならないくらいのくせになることがあるので☆
パーマでウェーブを出す場合や縮毛矯正でストレートにする場合は、シスチン結合を薬剤の力で一旦切ります。
作りたい形ができたところで、再び結合させてやると形をキープできるというわけです。