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2024年総務省統計局は、総人口のうち65歳以上が3,000万人を大きく上回っていると発表しています。
4人に1人が高齢者という現状が、今の日本です。
あなたの身の回りでも、高齢の方はたくさんいるのではないでしょうか。
医療の発達により、より人生を長く楽しめるようになったことはうれしい限りです。
しかし、体の健康は保てても、脳細胞の衰退は止められません。
現代社会では、認知症が大きな社会問題になりつつあります。
自分自身または家族が認知症になるのではないかと不安になり、認知症を予防・改善する方法を求めている人はたくさんいるんです。
そんな中、認知症に対してアロマテラピーが効果的だと注目を集めています。
「認知症にアロマが効くの?」と興味の湧いたあなたのために。
今回は、「アロマによる認知症の予防・改善の効果」について詳しく解説します。
本記事を読めば、アロマテラピーの認知症に対する効果やおすすめの精油を理解できます。
いつまでも元気で過ごせるよう、アロマを活用しましょう!
認知症にアロマテラピーが有効な理由
認知症は、大脳辺縁系の一部に属する「海馬(かいば)」※に異変が生じることで症状が現れます。
※海馬・・・記憶と空間学習能力を司る
海馬の神経細胞が破壊されたり委縮する原因は様々あり、なかでも大きな原因の一つが「長期間に渡る心理的ストレス」と言われています。
ストレスは、神経細胞に大きなダメージを与え、心身のバランスを乱します。
あなたも、嫌なことがあって気持ちや体調が不安定になった経験が一度はあるのではないでしょうか。
アロマは、そんなストレスを和らげ気持ちの安定に大きな効果を発揮します。
精神的負担を減らすことに、アロマはまさに最適なんです
五感の中でも、嗅覚から取り込まれる情報だけが脳へ直接伝達されます。
心地いいアロマの刺激は、海馬を効率よく活性化させることができるんです。
アロマは、精神的コントロールや脳内活性化に大きく貢献するため、認知症の予防・改善に効果的というわけです。
認知症の症状の一つに、「においが感じづらくなる」という特徴があります。
このことからも、嗅覚と脳の働きは大きな関係性があることがわかっています。
認知症に効果的なアロマとその特性
認知症の予防改善に効果的なアロマを紹介します。
精油が持つ特性を生かすため、「昼間に使う精油」と「夜間に使う精油」に分けて解説します。
これから解説する精油のいくつかは、鳥取大学の研究論文でも紹介されています。
それぞれの特性を理解し、心身のケアに役立ててください
認知症対策に効果的なアロマ一覧
- レモン
- レモングラス
- ローズマリー
- ラベンダー
- オレンジスイート
昼間に使う精油
- レモン
- レモングラス
- ローズマリー
昼間は、脳を活性化させるチャンスです。
認知症対策のためには、活動力がアップするアロマを使うのがベストです。
昼間に使う精油には、記憶力の向上、集中力アップ、高いリフレッシュ効果を期待できます。
レモン
香りの特徴 | 爽やかな柑橘系の香り |
効用 | 気分転換・集中力アップ etc |
抽出部位 | 果皮 |
使いたいシチュエーション | リフレッシュしたいとき |
ノート | トップノート |
レモンは、柑橘系の中でもとくに爽やかな香りです。
すっきりした香りが、頭の中をクリアにしてくれます
集中力がアップし、記憶力の向上を期待できます。
レモンの香りは、気分のリフレッシュに最適です。
不安や混迷をとり除いて、前向きな気持ちにさせてくれます。
心のケアが大切な認知症にとって、レモンの香りは効果的です。
レモングラス
香りの特徴 | レモンティーの香り |
効用 | リフレッシュ・代謝アップ etc |
抽出部位 | 葉 |
使いたいシチュエーション | 活発に行動したいとき |
ノート | トップ~ミドル |
レモングラスは、レモンティーのような香りです。
気分のリフレッシュに最適で、体の代謝や血行も促進してくれます
はりきって行動したいときに、おすすめの精油です。
大脳の血流を増加させ、脳を活性化させる作用があります。
海馬も刺激するため、記憶力の向上も期待できます。
ローズマリー
香りの特徴 | 樟脳(しょうのう)の香り |
効用 | 記憶力、集中力アップ・リフレッシュ etc |
抽出部位 | 花や葉 |
使いたいシチュエーション | 活発に活動したいとき |
ノート | トップノート |
ローズマリーは、樟脳に似た香りです。
芳香成分には強力な抗菌・抗酸化作用があり、老化の原因の一つ「活性酸素」の増加を抑制します。
アンチエイジングに効果的なことから、「若返りのハーブ」と呼ばれています
気分を高揚させる作用があるため、リフレッシュに最適です。
神経細胞の変化を抑制する働きもあるため、記憶機能の回復を期待できる精油です。
夜間に使う精油
- ラベンダー
- オレンジスイート
夜間は、脳の神経細胞を癒しつつ安らかな気持ちで睡眠できる精油が最適です。
気持ちの安定を促すことで、海馬を傷つける原因のストレスを軽減できます。
ラベンダー
香りの特徴 | 優しい花の香り |
効用 | ストレス解消・自律神経の調整 etc |
抽出部位 | 花と葉 |
使いたいシチュエーション | リラックスしたいとき |
ノート | ミドルノート |
ラベンダーは「万能の精油」といわれるほど、さまざまな効用があります。
緊張を解きほぐしたり、心身のバランスを整えてくれます
安眠にも効果的で、睡眠の質を向上できます。
神経バランスを整えてくれるため、認知症の緩和に役立ちます。
オレンジスイート
香りの特徴 | 少し甘い柑橘系の香り |
効用 | 不安解消・食欲増進 etc |
抽出部位 | 果皮 |
使いたいシチュエーション | 気持ちが落ち込んでいるとき |
ノート | トップノート |
オレンジスイートは、柑橘系の中でも少し甘めの香りです。
誰もが心地いいと感じられる香りで、落ち込んだ気持ちを前向きにしてくれます
リフレッシュ効果に優れているため、ストレス、不安、緊張を和らげる効果を期待できます。
海馬の委縮に関係しているストレス改善に役立つほか、安眠効果があります。
以上、5つの精油が認知症の予防改善に効果を期待できます。
フレーバーライフ精油のページはこちら
和精油「スギ」の効果も注目
近年、和精油※の中でも認知症の緩和に有効な精油が発見されました。
それが「スギ」の精油です
※和精油・・・日本の風土で育った植物から抽出された精油。
秋田大学による研究内容
スギの芳香成分を、認知症患者に嗅いでもらう。
8週間嗅ぎ続けたのちの、行動と心理状況を解析。
結果、心身の健康状態の向上を確認。
https://www.carenet.com/news/general/carenet/49708
介護の負担が軽減される可能性があるので、今後治療の分野での活躍も視野に入れて研究を進めていく段階です
身近に感じられるスギの香りも、認知症の予防改善に効果を期待できます。
日本特有の懐かしい香りで癒されたい方は、和精油スギの活用も検討してください。
アロマテラピーの実践方法
認知症の予防改善には、嗅覚から脳を刺激することが重要です。
最適な精油の活用方法は「芳香浴法」※になります。
※芳香浴法・・・空間に香りを広げてアロマを楽しむ方法
アロマディフューザーを使う
アロマディフューザーを使えば、簡単に芳香浴法できます。
部屋の大きさに合ったディフューザーを使い、心地いい香りを全体に広げてください。
朝2時間、夜2時間といった感じで使うと効果的です
アロマディフューザーの種類はたくさんあります。
あなたに最適なものを、下記を参考に見つけてください。
アロマオイルを使ったハンドマッサージも効果的
アロマオイルを使ったハンドマッサージは、医療や介護に用いられるほど有効な手段です。
手をさするようにやさしくマッサージするだけで効果はあるので、誰でも簡単にできます。
「ハンドトリートメント」と呼ばれ、人と人が触れ合うとてもいい機会になります。
触れ合うことで、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。
そのセロトニンが、精神の安定に作用してくれるんです
セロトニンは、認知症の緩和にとても有効に働きます。
トリートメントオイルは、簡単に手作りできます。
精油を植物油(キャリアオイル)で希釈するだけです。
体に負担のかからないよう、希釈濃度は1%以下を目安にします。
10mlの植物油を使いトリートメントオイルを作る場合、使用する精油の量は1%、つまり0.1mlです。
1滴の量が約0.05mlのドロッパービンを使用している精油の場合、2滴垂らせばできあがりです。
オイルは自然と体に吸収されるので、基本拭きとる必要はありません。
心地いい香りのハンドマッサージもおすすめなので、ぜひ試してください。
トリートメントオイルの作り方は、下記で詳しく解説しています。
注意事項と安全性について
アロマテラピーは、植物の芳香成分を活用した自然療法です。
正しく使えば、心身の健康をしっかりサポートしてくれます。
上記は基本的な注意事項です。
認知症の予防・改善にアロマを使う場合は、次の2点を注意してください。
- 苦手な香りを無理に使わない
- お年寄りや既往症のある人に無理に使わない
効果があるからといって、苦手な香りを無理に使うのはやめましょう。
体調不良のもとになるだけでなく、精神的負担になります。
苦痛によって逆にストレスがたまるので、無理に使うのはおすすめしません
お年寄りや既往症のある人は、香りに対して不快に思ったり気分が悪くなる可能性があります。
目に見て変化がある場合は、使用をやめてください。
精油の使用量を抑えて、ほのかに感じる程度からはじめてみましょう。
体調に変化がないことを確認してから、徐々に香りを強めてください
これらを注意すれば、アロマは認知症に有効に使えます。
〈まとめ〉継続して使い続けることが大切
効果が現れるまで、少なからず1か月間は使用してください。
毎日継続して行うことで、成果が現れやすくなります
症状の緩和がみられた場合は、使用頻度を落としながらも続けていくことが大切です。
アロマは、誰でも簡単に試せる自然療法です。
今すぐにでも認知症の予防・改善に取り組みたい方におすすめです。
認知症の不安を和らげ、毎日明るく生活しましょう!
というわけで、今回は「アロマによる認知症の予防・改善の効果」について解説しました。
当ブログでは、アロマに関するさまざまな効果を解説しています。
アロマの力をもっと知りたい方は、ぜひほかの記事も読んでみてください。
精油は、たくさんのメーカーが販売しています。
植物成分100%に変わりはないため、同じような効果を期待できます。
ただし、価格はメーカーによってさまざまです。
精油を日常的に使いたい場合は、安くて香りのいいフレーバーライフの精油をおすすめします。