\週刊SPA!に載りました/
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- 新型コロナで感染症を気にするようになった
- 理容室の衛生面が気になる
- カミソリで何かに感染することはある?
- 他人に使ったものをそのまま使われるのは嫌だ
- 安心して理容室に通いたい
理容室の特権といえば、やはりシェービングです。
気持ちよく髭を剃ってもらえるからと、理容室を選んでいる方も多いのではないでしょうか!
近年では、男性のみならず女性もシェービングに興味を持ちはじめています。
プロのシェービングは、ピーリング効果があり肌もきれいになるので☆
レディースシェーブ専門店も徐々に増えているほど、今注目を集めています。
「自分もシェービングしてもらいたいけど、カミソリって使いまわしなの?」と疑問と不安に思っているあなたのために。
今回は、「カミソリの消毒」について解説します。
この記事を読めば、理容室のカミソリがどのように扱われているのか知ることができます。
この機会に、理容室の衛生管理について知識を深めてください
今後、あなたが安心して理容室へ通えるようになれば幸いです☆
「カミソリの消毒」は国の衛生管理要領で定められている
理容業はお客様に直接触れる仕事のため、国の衛生管理要領として消毒法が定められています。
厚生労働省の定めだ理容師法には、器具の消毒方法がしっかり明記されているんです
血液が付着する可能性のある器具は、以下の3つの消毒法が有効とされています。
- 煮沸消毒
- 沸騰してから2分間以上器具を煮沸する。
- エタノール消毒
- 76.9~81.4%エタノール液(消毒用エタノール)中に10分間以上器具を浸す。
- 次亜塩素酸ナトリウムによる消毒
- 0.1%次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度1,000ppm)中に10分間以上器具を浸す。
上記のいずれかで、理容室はカミソリを消毒しているというわけです
「他人に使ったカミソリで剃られるのに抵抗がある・・・」と思っていた方は、きちんと消毒法が定められていることを覚えておきましょう。
何もしないまま使いまわしているわけではありません
カミソリの消毒を怠った場合の措置について
カミソリの消毒を怠った場合、理容室は業務停止の措置をとられます。
理美容室には、不定期で保健所の立ち入り検査があります
理容師法に違反した場合は、相応の処置をとられるというわけです。
消毒が不足している程度であれば、保健所からの指摘で済む場合もあります。
明らかに消毒を怠っている場合は、業務停止となります。
カミソリの消毒は「煮沸消毒」が一般的
先述した通り、血が付着する可能性のある器具の消毒方法は、主に3つあります。
どれも、感染症対策には有効なことはたしかです。
ただし、カミソリの消毒に関して、エタノール消毒と次亜塩素酸ナトリウムによる消毒は、少し不向きなところがあるんです。
それぞれの消毒法のデメリットを挙げると、次のようになります
煮沸消毒のデメリット
・熱に弱い器具には適さない。
エタノール消毒
・10分以上浸す必要がある。
・揮発するため、密閉容器が必要。
次亜塩素酸ナトリウムによる消毒
・10分以上浸す必要がある。
・金属を腐食させてしまう。
理容室で使っているカミソリは、一人が何本も用意しているわけではありません。
基本的には、一人一本が普通なんです
消毒で10分以上使えない場合、仕事に支障をきたしてしまうことがあるんです。
つまり、できるだけ短時間で消毒できることが理容師にとっては重要というわけです。
必然的に、煮沸消毒が一番効率的というわけです
煮沸消毒に使用するものは、水と専用の消毒器だけです。
場所と費用も最小限に済むため、一番用いられている消毒方法になります。
ほとんどの理容室でカミソリを消毒する場合、煮沸消毒が行われています
カミソリの消毒の重要性
理容室の場合、カミソリはほぼすべてのお客様に使用します。
えり足を剃ったり、うぶ毛剃りなどにも使います
なかでも使用頻度の一番高いのが、やはり「髭剃り」です。
髭を剃る作業には、少なからず血が噴き出てしまう可能性があります。
髭が濃ければ、余計血が噴き出てしまうことがあるんです
器具の中で、カミソリが一番血液の付着する可能性が高いため、消毒の重要性は高いというわけです。
血液を媒体として感染するおそれのあるものは、主に下記の3つになります。
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
- B型肝炎ウイルス
- C型肝炎ウイルス
上記の感染を防ぐためにも、カミソリの消毒は大切なんです
感染症に関しては、施術する理容師も例外ではありません。
手に傷口があれば、そこから感染するおそれがあります。
お客様と自分自身を守るためにも、器具の消毒は大切な作業というわけです。
替え刃式のカミソリでより安全になった
近年のカミソリは、替え刃式が主流です。
切れ味のいい刃を常に使うことができるので、出血もだいぶ防ぐことができます
気になることがあればすぐに新品の刃へ取り換えることができ、感染症対策としても大きく貢献しています。
組合によって衛生講習会はあるが・・・
各都道府県の理容組合では、定期的に衛生講習会が行われています。
新型コロナウイルスが蔓延したことで、より感染症対策に力を入れるようになりました。
衛生講習会では、カミソリの消毒に関しても再確認の意味を込めて指導を行っています。
衛生面を徹底するうえで、大切な講習会です
ただし、近年組合に加入している店舗数が減少しているため、参加人数は徐々に減っていることはたしかです。
低料金サロンに関しては、そもそも組合に加入していないため、衛生講習会は行われていません。
時代の流れとともに、衛生管理については独自に徹底しなければいけない現状になりつつあります
〈まとめ〉煮沸消毒によって感染症対策をしっかりしている
カミソリの消毒は、理容室での衛生管理において欠かせない要素です。
感染症対策として、理容師は必ず行わなければいけません。
お客様が安心してサービスを受けるために、カミソリの消毒にはじゅうぶん注意を払っていく必要があります。
ほとんどのお店は、カミソリを煮沸消毒しています。
理容室のカミソリに不安を持っていた方は、きちんと消毒方法が定められていることを理解していただければ幸いです。
というわけで、今回は「カミソリの消毒」について解説しました。
当ブログでは、理美容業界に関するさまざまな疑問や悩みにお答えしています。
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私がこの業界に入って、カミソリによる感染報告を周囲から聞いたことはありません。
各店舗ごとに、衛生管理を徹底しているのではないかと推測します。