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いつもおしゃれ染めや白髪染めをしている方で、頭皮がかゆくなったことはありませんか?
それは、もしかしたらカラー剤によるアレルギー症状かもしれません
皮膚に炎症がでている場合は、速やかに皮膚科を受診してください。
カラー剤によるアレルギー症状かどうか、しっかり診察してもらいましょう。
具体的にアレルギーでどのような症状が現れるのか?原因は何なのか?
理美容師の私が、詳しく解説します
実際の事例も紹介するので、同じような症状がでている方は、一旦カラーをやめて症状の改善につとめましょう。
頭皮に赤い斑点ができる
アレルギーで炎症が起こると、頭皮に赤い斑点がいくつもできます。
大きさは比較的小さく、1~2㎜程度の斑点が頭皮全体に現れます
カラー剤によって頭皮がアレルギー反応を起こしている証拠であり、そのまま放置していると症状がより重くなってしまいます。
軽症の場合はかゆくないため、気づきにくい症状です。
かゆくなってきた場合は、一度誰かに頭皮をみてもらいましょう!
斑点が見受けられた場合は、皮膚科を受診して速やかに薬で治療してください。
だいたいは、塗り薬を処方されます
原因をしっかり見つけてもらい、これからの対策に役立てる必要があります。
軽い症状ならすぐに治すことができるので、早めの行動がなにより大切です。
フケがたくさんでる
カラーをしたあと、フケがたくさんでる場合はアレルギー症状の可能性があります。
通常であれば、フケはでないので
「かゆみもないし、時間がたてばフケもおさまるから大丈夫」と甘く考えていると、いきなり症状が重くなることもありえます。
カラーをはじめた当初は大丈夫だった人も、突然アレルギー症状が現れることがあります。
楽観視せずに、注意しましょう。
カラーをしたときだけフケがでる場合は、それはフケとはいいません。
頭皮が炎症を起こし、はがれおちた皮膚なんです。
正常のサイクルではがれ落ちる皮膚が、フケなんです
カラーするたび皮膚がはがれおちる場合は、一度理美容師に相談してください。
カラー剤を変えてもらったり、頭皮につかないよう配慮してもらうことで改善することがあります。
それでも改善しない場合は、一旦カラーをやめて皮膚科を受診しましょう。
カラー剤のほかにも、フケの原因はさまざまあります。
フケが気になっていた方は、参考にしてください。
顔に大きなニキビ(ふきでもの)ができる
ニキビやふきでものがなかなか治らない方も、カラー剤が原因かもしれません。
昔はなかったのに、カラーをするようになってからでき始めたという方は要注意です。
体がアレルギー反応を起こしている証拠なので、一度毛染めをやめて様子をみましょう
それで治るようであれば、カラー剤が原因ということになります。
毛穴から体内に入ったカラー剤が、様々な症状をもたらすということをここで覚えておいてください。
※後半に詳しく解説します。
カラー剤のほかにも、ニキビの原因はあります。
顔や首などに皮膚のただれが起きる
顔や首などの皮膚がただれてきた場合、かなり重い症状といっても過言ではありません。
頭皮のみならず、体のいたるところで炎症がおき、皮膚がただれてしまっているからです。
顔に大きな赤いあざが突然現れたり、手足や体に大きな赤い斑点ができます。
実は、誰でもなり得る可能性があります。
今は大丈夫でも、頻繁にカラーをしたりすると現れることがあるんです
私が理美容業界に従事してから、この症状が現れた方が数人いらっしゃいました。
もともと皮膚が弱く、カラー剤がつくとすぐ体に炎症が起こるお客様。
頻繁に白髪染めしたことにより、症状が出たというお客様。
常にお客様の頭皮や髪の状態をチェックして、気にはしていました。
「ヘアカラーはやめたほうがいい」と何回も説得しましたが、本人の意向でストップすることができなかったんです。
無理やりやめさせる権利はないので・・・
「カラーでこうなってるわけじゃないから、大丈夫!」と言い張り、いいからやってくれと強く言われると、こちらからやめることはできません。
結果、顔や首に重い症状が現れたというわけです。
かいて膿んだりすると、治りが遅くなるうえに痕が残る場合もありえます。
重度の症状が現れる前に、カラーについて真剣に考えてもらえると幸いです
かゆみがでる
炎症が起きると、かゆくなります。
乾燥する時期ではないのに、頭がかゆい場合はカラー剤が原因かもしれません。
頭だけでなく、体全体がかゆくなることもあります
今までそういった症状がなかったのに、突然でた場合はカラー剤を疑ってください。
※とくに頭皮がかゆい場合は、ほとんどが赤い斑点の炎症反応が出ているはずです。
内臓の数値が悪くなる
カラー剤が体内に入ると、内臓機能に障害が現れ、体調不良に見舞われることがあります。
定期健診でいままで引っかかったことがない項目で、急に数値が悪くなっていた場合は、カラー剤を疑う要素かもしれません。
以前私が勤めていたお店では、腎臓(だったと思うのですが、うろ覚えですみません)の数値がずっと悪いお客様がいらっしゃいました。
白髪染めをしていたその方は、顔にふきでものもたくさんありました。
皮膚科で相談したところ、カラー剤がすべての原因かもしれないと言われたんです。
カラー剤をマニキュアに変更したところ、ふきでものの症状は改善して、内臓の数値も良くなりました。
一概にカラー剤だけが原因とは言い切れませんが、少なからず影響があったというわけです
このように、内臓機能にも影響が出てしまうことがあるということを覚えておきましょう。
アレルギーの原因は「ジアミン成分」
アレルギー症状が現れる原因になるのが、カラー剤に含まれているジアミンという成分です。
ジアミンは酸化染料にはとても重要で、「発色の良さ」や「着色力の高さ」を担っています。
きれいな色が髪に入ったり、色持ちも良くなるんです
きれいに染めるためには、ジアミンが含まれているカラー剤を使うことが一番なんです。
しかし、同時にアレルギーの原因にもなるので、症状が現れた場合はジアミンが入ったカラー剤は使わないほうがいいと言えます。
どうしてもカラーをしたいならヘナやマニキュアに変えるべき
アレルギー症状が現れた場合は、基本的にはヘアカラーは避けるべきです。
しかし、「どうしてもカラーしたい」「まだ白髪になりたくない」という方も少なからずいるはずです。
そういった方は、カラー剤の変更をおすすめします。
ジアミン成分が入っていない、ヘナカラーやヘアマニキュアを使いましょう。
ジアミンが入っていないため、発色の良さは多少落ちます。
それでも、体調には代えられません
どうしても毛染めしたいという方へ、ヘナカラーとヘアマニキュアについて詳しく解説します。
ヘナカラー
ヘナカラーとは、ヘナという植物を染料に用いて髪を染める方法です。
植物由来の成分が主体なので、体に安全なカラー剤です
植物の純粋な色素で染めるため、カラーバリエーションが乏しいのがデメリットです。
自然なブラウンや黒に近い藍色に染めることができます。
ヘナカラーは、根元から染める必要のある白髪染めに有効です☆
ただし、ヘナカラーを扱っている理美容室は意外と少ないのが現状です。
私のお店も扱っていません
いきつけの理美容室にヘナカラーがなかった場合は、自分で購入して染める必要があります。
ヘナカラーは、粉をお湯でといて混ぜるだけで使えます。
頭皮についてもだいじょうぶなので、たっぷり使って染めてください
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアは、髪の表面にカラーをコーティングすることで髪色を変えることができます。
爪のマニキュアをイメージしてもらうと、わかりやすいです
表面にかぶせるだけなので、髪を痛める心配がありません。
コーティングすることで、髪につやがでて指通りが良くなります☆
何よりアレルギー症状が出る心配がないので、安心して使用できます。
注意点としては、肌につくと落ちなくなるので、根元を少し浮かして塗らなければいけないということです。
髪質にもよりますが、色味は3週間程度で流れ落ちます。
行きつけにヘアカラーの持ち込みがOKか聞いてみよう
ジアミンアレルギーがでた場合は、ヘナカラーかヘアマニキュアに変更してください。
もし、行きつけの理美容室で扱っていない場合は、自分で購入しなければいけません。
「自分で買うのはいいけど、染めるのはムリ・・・」という方も、必ずいるはずです。
その場合は、通っている理美容室でヘアカラーの持ち込みをしてもOKかどうか聞いてみましょう。
事情をきちんと説明すれば、持ち込みを許可していないお店でも、特別にやってくれる可能性があります。
料金はお店によって違うので、そこもしっかり聞いておきましょう
〈まとめ〉少しでも不調を感じたらやめる勇気も必要
カラーをしてから体調に変化が現れたという方は、もしかしたらアレルギー症状かもしれません。
できる方は、腕の内側にカラー剤を塗布し、24時間~48時間放置してみましょう。
赤くブツブツしたり腫れあがった場合は、ヘアカラーに体が敏感に反応している証拠です
そうした場合は、酸化染料(ジアミンが含まれている)ヘアカラーは避けるべきです。
どうしても毛染めをしたい場合は、ヘナやマニキュアで染めてください。
おしゃれを楽しむのに、命まで懸ける必要はありません。
あなたに合ったカラー剤で、おしゃれを楽しむようにしましょう。
というわけで、今回は、「カラー剤によるアレルギー症状」について解説しました。
最近、ヘアカラーをして頭皮で気になったことがある方は、参考にしてください
どうしても止められない場合は、とりあえず皮膚科にだけは受診してもらえるようお願いしました。
皮膚科の診断結果で、納得されるお客様も実際いらっしゃいました。